2013年6月2日日曜日

6L6の思い出

6L6は歴史の長い球で、バリエーションも多いです。メタル管、G管、GTタイプ(細、太)など色々なタイプがあります。私、(airtone94)にとっても印象深いいものがあります。40年以上も前の記憶ですが、友人E氏とオーディオに夢中になっていたころが懐かしく思い出されます。

私:今度、6L6プッシュ作ろうかな
E:あれはな、電気食うから、トランス高いんだよな、でもメタル管はかっこいいよな
私:やっぱり6GA4のプッシュにしようかな
E:6L6は映画館のアンプに使っているから音がいいよ
(小山市の映画館でウエスタンの6L6アンプが使われていたらしい)
私:お金かかちゃうかな
E:お金もかかるが、第一6L6プッシュは20~30Wも出力があるからスピーカーを壊すぞ
私:6BQ5のプッシュでもいいかな
E:音は3極管がいいぞ、
(結局私は6GA4プッシュを製作、尚E氏も6GA4プッシュでした。当時、秋葉原では、6GA4ペア1500円でしたが、同じ東芝の6L6GCは3000以上しました)
私:東芝の6L6GCとGEの6L6GCは造りがそっくりだよ
E:確かに似ていけれど、日本製とアメリカ製が同じということはないと思うが・・・
(もしかすると、GEは日本から輸入していたのかもしれない。当時中古6L6Gは1000円位、6L6GCの中古品はあまり見かけませんでした。ちなみにWE3000Bは24000円くらい)

写真のアンプ(3結シングル)に使用しているのは、SYLVANIA社製で、42と同じST14タイプ、軍用のJAN6L6GA(JAN,Joint Army and Navy Standard米国陸海軍合同規格)です。出力2.2W+2.2W(歪6%)サイズ200×300×120㎜,5.6㎏


出力トランスはハモンドオルガンで有名なカナダハモンド社。6L6GAはサブシャーシに取付け、約8ミリ程落とし込むことで、通風孔として下から上への空気の流れを作り、真空管の放熱効果を高めるようにしました。


半田付けはアンプ作りで最も重要で、時間をかけて丁寧に行っています。線の引き回しは、グリッド回路は高圧電源部と出来るだけ離すこと。アース配線では、リップルを含んだ直流は電源トランスのセンタータップに近い位置に落とすこと。発熱するカソード抵抗はシャーシに密着させて熱を逃がすこと。これらのことは、安定性、耐久性を高める上で重要なことで、残留ノイズが少なくなり、バランスが取れ、結果的に良い音質が得られます。